腹式呼吸はお腹を動かして行なう呼吸になるため、腹筋にも影響を与えています。
そこで腹筋の種類と働きを述べながら、腹式呼吸が腹筋に与える効果について述べていきます。
腹筋の種類と働き
腹筋にはアウターマッスルと呼ばれる筋肉と、インナーマッスルと呼ばれる筋肉があります。
アウターマッスルはお腹の表面側にあって目にみえる筋肉になり、腹直筋と外腹斜筋があります。
腹直筋はお腹の中央部にあって、腹筋を鍛えるとお腹が割れる部分にある筋肉になり、身体を前に倒すときに働いたり、腹圧を高めて内臓が下がらないようにする働きもあります。
外腹斜筋はお腹の側面にあって、身体を横に曲げたり回転したりするときに働き、腹圧を高めることで内臓の位置を固定したり排便の手助けを行ないます。
一方インナーマッスルはお腹の内部にあって外観では見えない筋肉になり、横隔膜や内腹斜筋と腹横筋があります。
横隔膜は肺とお腹の間にあって、横隔膜が動くことで呼吸を手助けしていますが、横隔膜は自律神経の影響を受けているために、基本的に無意識で動いている筋肉になります。
内腹斜筋は外腹斜筋の内側にあって、外腹斜筋と同じように身体を横に曲げたり回転したりするときに働き、腹圧を高めることで内臓の位置を固定したり排便の手助けを行ないます。
そして内腹斜筋の繊維の向きは、外腹斜筋の繊維の向きと反対側を向いていて、身体を横に曲げたりしたときに反対側の外腹斜筋と一緒に働いています。
腹横筋はお腹の周りを腹巻きのように囲っている筋肉で、身体を前や横に倒したり回転させるときに働いたり、腹圧を高めて内臓を固定する働きや排便を手助けする働きがあります。
腹式呼吸が腹筋に与える効果
横隔膜以外の腹筋は腹圧を高めて内臓を固定する働きがありますが、定期的で長期的に腹式呼吸を行なうことで、これらの腹筋は鍛えられて柔軟になっていきます。
そして柔軟になって動き易くなった腹筋を動かして腹式呼吸を行なうことで、横隔膜も大きく動くようになって更に深い呼吸を行えるようになり、同時に内臓が下がることを防ぐことが可能となります。
まとめ
腹式呼吸は意識的に行なうことが出来る呼吸なので、意識してお腹を動かしながら呼吸を行なうことでアウターマッスルやインナーマッスルの筋肉を鍛えていくことでお腹の筋肉が柔軟になっていきます。
そしてその結果お腹が動き易くなって、腹式呼吸による深い呼吸を行なうことが出来るようになると同時に、内臓が下がることを防ぐことが可能となります。