自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、交感神経と副交感神経はお互いが相反する働きをしています。
一方呼吸法には胸式呼吸と腹式呼吸がありますが、それぞれの呼吸法で副交感神経に与える影響とその効果が違ってきます。
そこでそれぞれの呼吸法が副交感神経に与える影響と効果について述べていきます。
胸式呼吸による呼吸法が副交感神経に与える影響と効果
胸式呼吸は肋骨や横隔膜を動かして行なう呼吸法になり、日中の活動を活発に行なってるときに無意識に行なっていて、自律神経の交感神経の影響を受けています。
その結果胸式呼吸による呼吸法を行なうと、副交感神経の働きは抑制されて交感神経が刺激され、そのために血管が収縮して血圧が上がり、心拍数が増えていきます。
そして副交感神経が抑制されて交感神経の働きが活発になることで、ストレスなどによって起きる不安感や恐怖心などの感情がなかなか静まり難くなります。
その結果その状態が長期化したり更に強いストレスを受けることで、うつ病などの精神的な症状が出ることがあります。
腹式呼吸による呼吸法が副交感神経に与える影響と効果
腹式呼吸はお腹を膨らませたり凹ませたりすることで行なう呼吸法になりますが、お腹を膨らませたり凹ませたりすることで横隔膜をより大きく動かすことが出来ます。
そしてこの腹式呼吸による呼吸法を繰り返して行なっていくことで副交感神経が刺激され、刺激された副交感神経によって血管が拡張して血流が良くなり心拍数が下がっていきます。
一方イライラや不安感が和らいでいき心が落ち着いてリラックスすることが出来ます。
特に寝る前に腹式呼吸による呼吸法を行なうと深い睡眠を得ることが出来るのですが、睡眠中副交感神経の働きによって腸の活動が活発になります。
腸には全身の免疫細胞の70%ほどが集中して存在しているのですが、腸の活動が活発になることでその免疫細胞が活発に活動することになり、その結果免疫力が高まるために風邪などの病気にかかり難くなります。
まとめ
胸式呼吸は交感神経を刺激して副交感神経の働きを抑えていくために、副交感神経の影響を受けることはありませんが、腹式呼吸を行なうことによって副交感神経が活発に活動するようになります。
そして副交感神経が活発に活動するようになると、血管が拡張して血流が良くなり心拍数も下がっていきます。
一方精神的に落ち着いてくるのでリラックス効果があり、睡眠前に腹式呼吸を行なうことで深い睡眠を得ることが出来るため、免疫力が高まり風邪などの病気にかかり難くなります。