呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸があります。
私達が普通行なっている呼吸は胸式呼吸といって胸を膨らませて行なう呼吸になりますが、腹式呼吸はお腹を膨らませて行なう呼吸になります。
ただ腹式呼吸といっても、実際は提唱する人によって膨らむ場所が違う場合があります。
そこで腹式呼吸を行なう上での膨らむ場所の違いについて述べていきます。
膨らむ場所がお腹全体の腹式呼吸
普通お腹でも特に膨らませる場所を指定していなければ、お腹全体をドーム状に膨らませる腹式呼吸になります。
この腹式呼吸の場合、お腹の一部に力を入れたり一部に意識を集中したりする必要がないので、比較的楽で自然に行なうことができる呼吸法になります。
そして、お腹全体を膨らませることで深い呼吸を行なうことができて、爽快な気分になってリラックスに繋がり易くなりますし、お腹のインナーマッスルを鍛えて内臓の活動も促されるので、新陳代謝が高まって健康的な生活を過ごすことが可能になります。
膨らむ場所が下腹部の腹式呼吸
もうひとつの腹式呼吸で膨らむ場所がお腹の下腹部を膨らませる腹式呼吸になります。
具体的には臍から5cmほど下の位置に丹田といわれるところがあり、その丹田の場所を膨らませたり凹ませたりする呼吸法になります。
やり方としては、臍から上の腹部は動かさないで、丹田にあたる下腹部だけを動かす腹式呼吸になり、この呼吸法を丹田呼吸法ともいわれています。
この丹田呼吸法は、息を吸うときに下腹部を膨らませる呼吸法と、息を吐くときに下腹部を膨らませる呼吸法があります。
同じ腹式呼吸でも慣れるまでは難しい腹式呼吸になりますが、意識してこの腹式呼吸を繰り返し行なうことで、セロトニンが分泌されてより深いリラックス効果を期待することができます。
この丹田呼吸法によって得た深いリラックス状態を、中国の道教や気功の世界では放松といって、心の理想的な状態とされています。
まとめ
腹式呼吸を練習して行なえるようになると、重要な交渉事で人前で話しをしなければならないときや、重要な試合な勝たなければならないときなどで大変緊張しているときに、腹式呼吸で大きく深く呼吸を行なうことで心が落ち着いて力を発揮できます。
そして、腹式呼吸はお腹のインナーマッスルも鍛えてくれて内臓脂肪の燃焼にも手助けをしてくれますし、張りのある大きな声を出すこともできるので、重要な交渉やプレゼンテーションを良い方向に導いてくれる可能性もあるので、このような様々な効果のある腹式呼吸を体得して、生活に活かしていきたいものです。