呼吸を行なうとき、横隔膜があまり動いていないと浅い呼吸になりますし、深い呼吸を行なうとですと横隔膜の動きは大きくなります。
そして、その横隔膜の動きが健康にも作用することが分かっています。
そこで、横隔膜の動きと健康との関係と腹式呼吸を行なうときの横隔膜の動きについて述べていきます。
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横隔膜の働き
お腹のインナーマッスルには、お腹周りの内層に腹横筋があり、背骨付近に多裂筋、そして骨盤の底付近に骨盤底筋群という筋肉があります。
横隔膜はそれらインナーマッスルのひとつで、胸とお腹の間にあって、横隔膜が下がることによって肺に空気が入り、横隔膜が上がることで肺から空気を排出することになります。
呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸とありますが、基本的に胸式呼吸では横隔膜の動きは少なく、呼吸自体も浅い呼吸になりがちです。
そして、浅い呼吸は交感神経を刺激し、ストレスや緊張が加わると更に呼吸が浅く回数も増えて、最悪過呼吸になる場合もあります。
しかも、浅い呼吸が続くと吸った酸素が肺に届かないままに吐き出される場合もあって、肺の中には二酸化炭素などの空気が残り、酸素が少ない状態になります。
その結果酸欠によって血液の循環が悪くなったり、交感神経が刺激され続けて自律神経のバランスが崩れるために、自律神経失調症にかかってしまったりする場合があります。
それに対して腹式呼吸は横隔膜を大きく動かすことができるので、深い呼吸を行なうことができます。
横隔膜の動きが副交感神経を刺激し、内臓の活動を活発にすると同時に精神の安定を生み出して、リラックスすることができます。
そして、副交感神経が活発になることでリンパ球が増えて免疫力も高まります。
腹式呼吸の種類と横隔膜の動き
腹式呼吸には普通の腹式呼吸と逆腹式呼吸があります。
普通の腹式呼吸はお腹を凹ませながら息を吐き、お腹を膨らませながら息を吸います。
それに対して逆腹式呼吸はお腹を膨らませながら息を吐き、お腹を凹ませながら息を吸います。
つまり、普通の腹式呼吸と逆腹式呼吸の違いは呼吸を行なうときのお腹の動きが逆になっているということになります。
そして、それぞれの呼吸を行なっているときの横隔膜の動きは同じで、息を吐くときに横隔膜が上がり息を吸うときに横隔膜が下がります。
まとめ
基本的に横隔膜を意識的に動かすことはできませんが、呼吸をコントロールすることで結果的に横隔膜を動かすことができます。
その結果リラックスしたり免疫力を高めることにも繋がりますので、健康のためにも腹式呼吸を行なっていきたいものです。