歌を歌ったり演劇を行なう場合には発声が重要になり、腹式呼吸をトレーニングすることで、声量があって張りのある良い発声が出来るようになります。
腹式呼吸をトレーニングすることで、インナーマッスルを鍛えて新陳代謝を上げてダイエットを行なうことが可能になりますし、緊張やストレスから解放されてリラックスしていきます。
しかし、具体的にどれくらいの時間行なえばいいのでしょうか?
腹式呼吸を行なう目的別に腹式呼吸のトレーニングを行う時間について述べていきます。
発声やダイエットなどで腹式呼吸のトレーニングを行なう時間
歌や演劇などを行なう場合、声量のあるよく通る声を出すことが重要になりますし、テレフォンアポインターやプレゼンテーションなどを行なう場合に、声から受ける印象が重要になってきます。
特に男性の場合は明瞭で張りのある声で話すと好感を持たれ易いのですが、腹式呼吸をトレーニングすると、そのような声を出すことが可能になります。
このような歌や演劇・テレフォンアポインターなど、声で人とコミュニケーションをとる場合で腹式呼吸による発声のトレーニングを行なう場合や、インナーマッスルを鍛えてダイエットを行なう意味で腹式呼吸のトレーニングを行なう場合は、定期的に決められた時間内で行なっていけば問題はないので、この時間に何時間行なわなければならないということはありません。
ストレスを解消してリラックスするために行なう腹式呼吸のトレーニング時間
自律神経には交感神経と副交感神経があって、お互いの神経が相反する作用を行なうことでバランスが保たれています。
しかし、大事な試合や重要なプレゼンテーションを行なう前に緊張やストレスが溜まると交感神経を刺激して、呼吸は浅く速くなり心拍数も増えていき、その結果力を十分に発揮できずに終わってしまって、良い結果が生まれ難くなってしまいます。
そして、仕事や人間関係などにより過度にストレスが溜まったときも、自律神経の交感神経を刺激します。
交感神経が刺激されて興奮状態が続いていくと、夜も眠れない日々が続く場合があります。
その結果自律神経のバランスが崩れてしまい、精神的にも病んでしまうこともあるので、過度な緊張やストレスは溜め込まないで解消する必要があります。
腹式呼吸は副交感神経を刺激して活発化させ、結果的に交感神経の働きを抑えて自律神経の乱れを整えてくれるので、緊張やストレスから解放するのに有効な方法となります。
ただ、腹式呼吸を多く行なえば良いというものでもありません。
腹式呼吸を頻繁に行なって副交感神経が活発な状態が日中も続くと、リラックス過剰になってしまいます。
リラックス過剰になると肉体的には血圧や体温が低下して、アレルギー症状が出易くなります。
精神的にはヤル気が無くなってきて、うつ病の症状が出る場合もあります。
結局健康にとって重要なのは副交感神経を活発にしてリラックスすることではなくて、過度な緊張や過度なリラックス状態から解放されて、自律神経のバランスを整えることにあります。
ですから、大事な試合や重要な交渉などを前にして、ストレスや緊張から開放するために腹式呼吸のトレーニングを行なう場合は、あまり時間をかけないで数分間の短時間で行なうことが重要になります。
そして、副交感神経は睡眠中に活発に働くので、日常的に腹式呼吸をトレーニングする場合は、睡眠前に数分間行なうことで副交感神経を活発にすることが重要になります。
まとめ
交感神経も副交感神経も生きていく上で重要な働きをしていますが、問題なのはそのバランスが崩れてしまうことです。
ですから、極端に緊張をしたりストレスがかかってくると腹式呼吸で深い呼吸を行なったり、睡眠前に腹式呼吸を行なって副交感神経を刺激することで、自律神経のバランスを整えるようにすることが健康を維持するために重要なことになるので、意識して行なっていきたいものです。