吹奏楽などで管楽器を吹くときに重要となるのが、安定した音を出していくことになります。
そして、その安定した音を出すためには、腹式呼吸を行なって所謂お腹から息を吐くことが重要になってきます。
そこで、楽器を吹くための腹式呼吸のトレーニングについて述べていきます。
普通の腹式呼吸と楽器を吹くときの腹式呼吸の違い
普通に腹式呼吸を行なう場合、横隔膜が下がることを意識しながら細く長く吐いていき、横隔膜が上がることを意識しながら息を吸いますが、吐いている時間が長くなれば息もぶれてしまい、吐き初めと終わりのころとは息を吐き出す力も量も減っていきます。
単にリラックス効果を求めたりするためだけならばそれでも問題はないのですが、楽器を吹く場合にはそれでは安定した音を出すことができません。
安定した音を最後まで出すためには、同じ勢いで同じ量を吐き続ける必要があり、そのためのトレーニングが必要になります。
そして、演奏の最中に行なう息継ぎも多くの空気を素早く吸うことで演奏に影響を与えなくて済むので、息継ぎのトレーニングも必要になります。
つまり普通の腹式呼吸でも楽器を吹くときの腹式呼吸でも長く吐いて短く吸うことが基本になるのですが、楽器を吹くときは吐くときは最後まで同じように吐き、吸うときは普通の腹式呼吸よりも短く素早く吸うという違いがあることが分かります。
しかも、演奏を行ないながらですので、吸う息が少ないと演奏が続かないですし、吐くときも吐ききってしまうと演奏の音が安定しません。
そのようなことを考えると息継ぎは演奏の一部ですので、演奏に支障が出ないような腹式呼吸を心がける必要があります。
楽器を吹くときに行なう腹式呼吸のトレーニング方法
まず、腹式呼吸は行なわないで一定のリズムで数を数えながら、口を細めて吐く息の量と勢いは同じにして普通に息を吐いてみます。
そして、吐く息に乱れが出てきたり量が減ってきたタイミングの数えた数を記憶します。
その後腹式呼吸で息を素早く吸って、数を数えながら少しでも長く安定して息が吐けるように意識をして、同じように息を吐いていきます。
この動作を繰り返すことで、安定した息を吐く時間を長くし、安定して吐ききる空気を素早く吸うトレーニングになります。
吐く息の初めから最後まで同じ量と勢いを持続させるには、例えばティッシュのような軽い紙の端を上唇に当てて、他方が口の前方に垂れるようにして、腹式呼吸で息を吐きます。
そして、ティッシュが吐く息で吹かれて前方になびいたらそれを維持するように吐き続けます。
この動作を繰り返し行なうことで安定した息を吐き続けるトレーニングになります。
まとめ
管楽器を演奏するためのトレーニングは、長く吐いて短く吸うトレーニングでもあるので、そのような意味で健康のための腹式呼吸の練習にもなります。
他には音読で朗読することも同じトレーニング効果があるので、楽器を吹いたり音読で朗読してみることもいいかもしれません。