相手に与える印象は第一に見た目による影響が大きいですが、アナウンサーやテレフォンアポインターなどの仕事の場合、声が与える影響が絶大で、声から受ける印象で交渉ごとが成功することもあれば失敗してしまうこともあります。
そこでどれほど交渉力があっても、声の印象が悪いために信頼感を失って残念な結果にならないためにも、信頼感を得られる発声を行うことが重要になります。
そして、信頼感を得られる発声を行うポイントは、顔の向きや表情と声の張りにあり、そのためには腹式呼吸による発声のやり方が重要なポイントとなってきます。
そこで、腹式呼吸で発声するやり方について述べていきます。
信頼感を得られる発声のポイント
下を俯いていたり口が開いていないで話すと、弱々しく自信なさそうに感じてしまいますし、表情が硬いと声も硬くなってしまいます。
プレゼンテーションや声でお仕事をする場合、声がどのように聞こえてどのような印象を与えてしまうのかを意識することが重要になるので、そのような良くない印象を与えないように注意する必要があります。
具体的に好印象を与える話す方のポイントは、対面して話す場合は顔を上げて相手の目を見て、口をはっきりと開いて話すことで、声が篭らないで話すことができます。
ただ、電話で話しをする場合、目の前に相手がいないので俯いたり、何か作業を行いながら顎に挟んで話したりしがちですが、面接や他社との打ち合わせや交渉ごとをこのような話し方で話すと、口があまり開かないですし声も篭ってしまうので、良い印象を与え難くなりますから、電話などで重要な話しをするときは目の前にその人がいて、その人の目を見ているように話しをすることが重要になります。
そして顔の表情が硬いと声も硬くなって、相手に緊張感を与えることはあっても親密感を与えることは難しくなるので、営業などを行う場合は表情豊かに話すことも重要になり、表情豊かに話すには口角を上げて笑声で話すことが重要になります。
ただ、男性の場合は誠実さを感じることで信頼感を得られ易いの、表情豊かに話すと同時に、お腹に力を入れてお腹から声を出すような気持ちで話すと、声に力が入って元気さや活動性を感じさせ、信頼感を得ることができます。
そのお腹に力を入れてお腹から声を出すには、腹式呼吸による発声練習を行うことが重要なポイントになります。
腹式呼吸のやり方で行う発声練習
まず口の周りの緊張を和らげるためにリップロールを腹式呼吸のやり方で数回行います。
リップロールのやり方は上体の力を抜いて立ち、臍の下5cmくらいのところに力を入れてお腹を凹ませながら口から息を5秒~10秒ほど吐き、凹んだお腹を戻すようにお腹を膨らませながら鼻から息を吸うという動作を繰り返します。
そしてこの息を吐くときに、口は軽く閉じて唇の力を抜き、吐く息で自然と唇が震えるように「ブルブル」と震わせます。
最初は震え難いですが、腹式呼吸によって腹圧が上がり吐く息の勢いがついてくると、連続して震わせられるようになるので、まずは5秒ほど連続して震わせられるようにトレーニングを行い、5秒が出来るようになると10秒まで徐々に吐く時間を延ばしていきます。
リップロールを行って口の周りの筋肉を和らげたら、同じように上体の力を抜いて立ち、臍の下5cmくらいのところに力を入れてお腹を凹ませながら口から息を吐き、これ以上凹まなくなっても息を吐き切ります。
そして息を吐き切ったら、凹んだお腹を戻すようにお腹を膨らませながら鼻から息を吸うという動作を繰り返します。
そして、この息を吐いているときに、顔は前を向いて口をしっかりと開いて「あー」と発声し、出来れば最後まで声がブレないようにトレーニングを繰り返して行います。
まとめ
リップロールは唇に力が入っていればうまくできません。
リップロールをうまく行うには唇を震わすことではなく、息を勢いよく吐き続けることがポイントになり、この勢いよく息を吐き続けるには腹式呼吸が重要なポイントになりますし、逆に腹式呼吸のトレーニングにもなりますから、発声をトレーニングするときは腹式呼吸のやり方で行っていきたいものです。