ボーカルとして歌を歌うには、張りがあって声量のある声をブレなく出す必要があります。
張りのある声を出すには、口角を上げて口を開き、喉を広げて歌うことが重要になりますが、声量のある声をブレなく出すには、それだけではなくて、声を出す圧力を高めて吐き出す息の量を増やさなければなりません。
そのためにはお腹から声を出すイメージで発声を行なうことが重要になりますが、所謂お腹から声が出ているという状態で発声するには、腹式呼吸が重要な役割を果たすことになります。
そこで、ボーカルが上手になるために腹式呼吸が必要なワケと、腹式呼吸のやり方を述べていきます。
ボーカルのトレーニングで腹式呼吸が必要なわけ
お腹には呼吸をコントロールしている横隔膜や、お腹の圧力を調整して内臓の位置を固定している腹横筋などのインナーマッスルがありますが、横隔膜の動きを大きくすることで吐く息の量を増やすことができますし、お腹の圧力を調整する腹横筋を鍛えることで、お腹の圧力が高まり吐く息の圧力を高めて勢いをつけてくれ、ロングトーンでも安定して綺麗な声を出すことができます。
腹式呼吸はおなかを膨らませたり凹ませたりして行なう呼吸法になるので、横隔膜を大きく動かすことで吐く息の量を増やすことが出来ますし、腹横筋を動かすことで鍛えることが出来ます。
吐く息の量を増やしお腹の圧力を高める腹式呼吸でのトレーニングのやり方
まず上体の力を抜いて立ち、お腹の臍の下5cmくらいのところに力を入れて、お腹を凹ませながら口からゆっくりと息を吐きます。
そして、お腹がこれ以上凹まない状態になったら、お腹に力を入れたままその状態をキープして更に口から息を吐き続け、これ以上吐けなくなったら反動で元に戻るようにお腹を膨らませて勢いよく鼻から息を吸います。
このトレーニングを繰り返して行い、お腹を凹ませた状態をキープして息を吐く時間が5秒くらいかそれ以上出来るようにトレーニングを積んでいきます。
上手になるための腹式呼吸でのボーカルトレーニングのやり方
基本は吐く息の量を増やしてお腹の圧力を高める腹式呼吸でのトレーニングのやり方と同じで、違うのは息を吐くときに「あー」と発声しながら行なうことで、開始から終了まで「あー」という声を出す勢いや声量が同じになるように発声を行ない、少しでも長く安定した声量で声を出せるようにトレーニングを積んでいきます。
ただ、これ以上お腹が凹まなくなってから発声しているときにビブラートがかかってしまうことがありますが、この場合は気にすることはなくて、そのビブラートがかかるまでの時間が長くなるようにトレーニングを行なうことが重要になります。
まとめ
腹式呼吸のやり方を上手に行なうには時間がかかるので、地道にトレーニングを積んでいく必要があり、気がついたらダイブボーカルが上手になってきたなぁと言われるようになるまで、毎日のトレーニングを繰り返して行なうことが重要になります。